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「ヨシト。"良い刀"と書いて、そう読ませるんだと」
「大層な名をくれたモンだよなあ」
「折れることも錆びることも許されねえ、そんな名前だろ」
男 / 180cm / 30代後半~40代前半
夜色の髪に、浮かぶ月のような黄金色の瞳。
着流しの隙間から覗く肌には、いくつもの古傷が残されている。
砂の世界を歩む放浪者であり、此処を訪れたのはごく最近。その日の気分に身を任せ、街をうろつく。
酒も煙草も賭博も嗜むが、色恋沙汰には興味がない。何事も運任せ、天任せ。負けたとてカラカラと笑うだけ。
のらくらとした振る舞いの中に、時折、剣術の心得があるのを滲ませる。
しかし、腰に差した刀は錆びつき、使い物になるのか甚だ怪しい。
昔むかし、刀が錆びる前のこと。
この男はきっと、誰かの用心棒であったのだ。
▽
「生活圏を求めて争う人間」の一派に所属していた。
安寧の地を求め放浪を続けたが、争いに敗れ、瓦解し、砂に埋もれた。
そんな、ありふれた人間たちの生き残り。
砂遊びをしていた子供たちの、最後の生き残り。だった。
画像:picrew「我流男青年」
PL:アルタ@Alter_818