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児童と呼ぶには幼くなく、大人と呼ぶには些か若い。
それだというのに小さな身体は、野生の野では、いつしか呑まれ、淘汰をされる。
そんな身体に似つかわしい、狭く、小さな根城にいた。
枯れ果てた雑草を集め、その上に布敷いただけの粗末な寝床。
同胞すらも、知らない場所。…これは、まこと、警戒心の強い個体であったから。
* けれど *
今は、もう、そこには何も残されていない。
もう、二度と、ねずみがそこに戻ることもない。
そんな、
ほとんど、誰も、しらないはなし。
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たくさんのご縁に感謝を。
PL:@832mkoO