「爆走するのか？いいぞ！オレも爆走がしたい！」

「METRO、行くならさ」
「業は減らして、行くのがいいよ」

「まあ、減らしすぎると」
「それ以外を、奪われるかもだけど」

「梟首会はまだ見ておらんな……」

「METROはす～ごく賑やかだよ～！ネズミと狂人が気にならなければ旅行先にピッタリ♡」
「フクロウは……わかんない。まだ行ったことないなぁ……どんな感じか知ってる人いる？」

「……治安、悪かったんだ」

知らなんだ。

「金具いっぱい拾えたから、あとで帰らないといけないんだけど」

悩むな……

「そうなのだよ。
噛み付かれたら撃ち殺せば良いのだよ」
物騒！

「ネズミが喋るの？下水なのかな？」

「へえ、物騒なところと帰属意識の高いところですか〜
たしかに見に行くのもまたありですねぇ」

「鼠は何処にでも出るなって感想は抱いたな」
「しみったれてようがそうでなかろうが出るしね」

「そんなに暗いん？メトロって。
しゃーないな、元気が取り柄の楽流ラルルお嬢様が
明るくしてやるか！」

「人が多いのはこことメトロで、ここの方が話が通じる、で良いのかな？」

「話は出来た方が良いよね。だって、折角話せるんだもの」

「帰属意識がつよかろうと」
「この世の貴族階級はこの街にしか居ないんですけどね」

エピタフを仰ぎ見る。

「ヒトが多くて治安が悪い……おにごっこには向いてないかも」
「梟首会はおにごっこするには良かったよお」

謎情報。でも本人は本気で思ってる。
子供と遊べるくらいには治安がいい、という話なのだが。
言葉足らず。

「お嬢様のために誰かカーペット持参で帯同した方がいいんじゃないかな」

くらいには薄暗かった。

話が出来ようが出来まいが関係の無い少女である。
関係は無いが毟り取られる可能性はある。

「うゅ」

治安が良い方、なのかもしれない。

「メトロの、トロの部分」

（Metroから来てる自分には耳が痛い話だな）

「へーぇ、メトロってそんな感じ？やぁね。
　一瞬だけ見たらもういやになっちゃいそう」

「メトロ…確かに人は多かったな。
行った時間によるかもしれんなあ」

「今トロって言ったか？？？？？？？
大トロが食べたい」

「…メトロってお化けいいひんよな？」

暗いらしい。

「なんかめちゃくちゃ寿司好きな人いるよな……」

「治安が悪い場所は危ういからなあ」
「荒事を好まないのであれば、メトロは向いてなかろうよ」

「梟の方は……」
「まだ穏やかそうな様子だが」

鬼ごっこが出来るようだし。
子兎をメトロに運ぶ気にはならんなあ、と愛でている。
毛が毟り取られたら困る。

「ですが、治安が悪い…という事は『交渉』のやりがいもまたありそうな」

「様子を見に行くかはゆっくり考えますかねぇ」

毛が……。

「ま、少なくとも暗がりと狭い場所で魑魅魍魎共が逆転やら上を見てるやら、
　この街より治安が悪いのは間違いないだろな～。
　観光気分で行くような場所じゃあないね、おそらく」

「寿・司」

「駄犬は魚好きのようですね」

まだ犬仲間認識。

「いやーまあー寿司ってかれこれ食ってないからな。
今ここにふわーっと現れたら食ってしまいそうなんだが」

「ぅし」

「まあ……」「どこに居ても同じか……」

落ち着いた

「…Metroからきてる人間だが別にそこまで治安は悪くねぇぞ。俺を殺してくれええ！って叫んでるバカがいるくらいで。」

「治安より汚そう。鼠いるなら」
偏見。

「一瞬見て退屈して」
「一部を除いてこっちよりも」
「ゲーム相克に消極的なの見て」
「帰りのチケット手配するかもね」

「オレ…駄犬呼ばわりされてないかーー！？」

「大トロよりねぎとろのほうが美味いで」

「荒事は…避けたいなぁ…。
どうしよ、ここってもしや割とまともの集まりなんか？」

お嬢様気づいちゃった。

「はぁ……僕は食ったことないから分からんが、そんな美味いもんなのか……」

ふわっふわの毛がなくなったら困るから……。

「自殺志願者も居るのか」

混沌としてそうだなあ。

「メトロこわっ。殺してくれ人間なんていたらぶん殴ってしまうのだ」
脳筋だからね。

「お寿司くらいなら、業いっぱい払ったら食べれるんじゃない？
そこまで複雑な料理でもないしさ」
飼わないけど、まあ、良い感じにはなって欲しいよね。

「死にたいなら好きにしたらいいのに」

「資本主義社会は高度な人間が作るものだからね。
　つまりそれが最も機能しているこの街はもっとも安全で素晴らしい場所ってこと」

「因みに滅法相克には強い、相手しないことだな。」

「へえ、終末が訪れるのにそれより先に終わってしまうような方が？」

「………ふーむ」
悩むようなジェスチャー

「まともとは言い難いけどねこっちも」
「あっちにとって内臓は無駄にしちゃいけない資源で」
「こっちにとって内臓は賭けのテーブルの上に置ける資源」
「って違いはあると思う」

「貰えるだろうか…。この前、食べたのフナ寿司だぞ。
ネギトロもいいぞ」

「アンタよく脳筋か喧嘩っ早いって言われへんか？」

「寿司の話聞いてたら腹減ってきたで。
寿司パとかできたらやりたいなぁ」

「魚の下にお米が敷いてあって」
「食べるとお米が邪魔な食べ物です」

寿司、犬視点だとそう。

「ぅしー」

「食べてみたいな、機会があればだけど。」

「殺してくれ……？」
「そんな騒ぎ方したら身ぐるみ剝がされそう」
「一文無し。死ぬよりもっとつらくなれる」

ある種、弱点晒してるようなものだし。
でも弱者を演じて人をおびき寄せる、なんてこともあるだろうな。
それは口にはしないけど。

メトロの話には思わず閉口。確かに変な人はいたり藪医者みたいな人がいたりは事実ではあるのだから。

「誘い罠だったりするのか？」

殺してくれと言いながら相克に強い人間、罠かも。

「何処もまともでなかろうなあ」
「世界の終わりの前だ」
「まともである意味もなかろうよ」

「牛になってますね」
「わんわん」
「ばうわう」

犬で上書きできないかな。

「昨日から、METROから上がってくる人多いよね」
「地下臭くなるから、やなんだけどな」

「飯と酒で騒ぐのも良いな」
「終末を祝してパーティーだ」

「まあ、自殺願望者、殺してくれとは言ってるけど」
「反撃しないとは言ってなくて、殺したいとも言ってたんだよな……」

「たしかに相克は……よく起こってた」
「相克……やったこと、ないな」

相克には強い。そう聞けばやっぱり、と思った。
顔には出さないけども。

「ぁんぁん」

「こわ……」

「殺してくれっていいながら襲ってきたヤツの身ぐるみ剥ぐのかもよ、怖いな」

「殺していいんなら殺せば良いのにー。
いや、そんなのの命欲しくないのかな？通貨価値があるという事は、欲しい物しか要らないだろうし」

「おや？ずいぶんすかした事言ってるバカもいるもんだな、METROもここも何も変わんねぇよ。」

「おしい」
「わんわーん」

「犬は猫と違って鼠来た時に何かしてくれないの？」

「無茶苦茶やんけ！死にたいんか殺したいんかどっちやねん！」

理解ができない話。

「相克に強く…またそのような衝動が…おやおやこれもまた業ですねぇ！」

「ぁんあぅ」

「寿司はシャリというご飯の上に魚だけでなく卵も肉も乗せられるのだぞ！」
説明ご苦労様です。

「……手を出されたら反撃ができるからね。」

「齧られたら」
「噛み付きますが？」

なにか？な顔。

子兎も鳴いているね。
やっぱり撫でちゃうかも。

「破滅衝動の塊のような者が居るものだな」

「お話聞いてると襲ってきた人の身ぐるみ剥ぐであってたみたいだねえ」
「ある意味いちばん人生を謳歌してるかも」

殺されたいけれど、殺したい。
そんな欲をひた隠しにせずブッパなしてるんだから。

「楽しそうでいいね」

「何処に居ようが、結局は同じ」
「限られた塵芥を……かき集めるしかできない」

貴賤なく終わっている

「違いが分かんないなら、巣に帰れば？」
「お土産に、金具でも持たせてあげようか」

「はい、わうわう」
「よしとしましょう」

「できれば自分から捕りに行ってくれたら」
「俺らも助かるし新鮮なお肉も食えてwin-winなんだけどな」

「相克かぁ、私もあんまやらへんな。
持ちかけられたらしゃーなしでやるけど」

「嘘やん、ここでは死にたがってる奴はいいひんしなんなら
笑顔で走り回るやつらのほうが多いで！」

どっちもどっちかも。

「おおっと、言い返すあたり気品のきもないようだ。」

「どこにいようがやる事は同じ、それとも貴族ぶりたいお年頃か？」

「聞いた限りでは同じとは思えんがな」
「メトロの方が掃き溜めというイメージだ」

良しとされ、なでなでもされている。
至れり尽くせり（？）。

「んぁ」「んー」

「殺してほしいなんていうなら大人しく殺されときゃいいのに。
　うざったいわね」

「ふふふ。殺意と死にたいの合わせ技だ。
鬼ヤバなのだ。ここじゃなくって、もっと物理な場所でお見受けしたいタイプだねぇ」

「あれが帰属意識の高さと言うやつですか」
「メトロに行かずとも目撃できるなんてラッキーですね犬たち」

「分別がつかん男ではなく、皮肉屋の道化だったみたいだな」
「問題は道化にしては面白くないことだが」

「おお、帰属意識が高い」

肩を竦める。

「鬼ヤバく激ヤバイでもあるのだ」

「おや！面白い見世物の予感！これはまた楽しくなりますねぇ！」

（オレも絶対犬の類にされているなあ…）

「育った環境によって価値観は変わるだろうし」
「場所の雰囲気や土地の人柄は違うだろうけれど」
「みんな同じ世界の人間じゃーん、みたいなことは僕も思うなあ」

また独り言のように喋る。口論を止めたいわけじゃないので。

至れり尽くせり子兎ちゃんかも。

「やれ、物珍しい話はいつでも楽しいな」

よその場所のお話って興味深くて良いね。

「ま、こんなところでも結局やることは同じか、METROも悪いところじゃねぇぞ？ちょっと頭のネジが数本緩んでるか最初からないだけで。」

「まだみんな生きていてほしいわ。できるだけ」