記憶

  • シャルパス @id
  • @freetime00
    「……まあ、」

    その前にきみを手折ってしまうのだけど。

    いつもと同じように、あなたに跨った。
    違うのは、目に情欲の炎のみならず嗜虐心まで携えていること、
    そして、……手を、おもむろにあなたの首にかけたこと。
    まだ力は大してかけちゃいない。
    殆ど反抗されない、と思っているし……そういう反応も見たい、とも思っている。
    あなたをまさしく単なる人形だと見くびっている男の、理不尽な蛮行である。

               /* すいませんいつもお付き合いありがとうございますPL祝日労働人なので置かせていただきたく……万事よきように……!

    2025/09/23 01:51:33 | 1
  • ラセン・ユガミ @rasen
  • @RD
    「妬いちゃいましたか?
     安心してください、ユガミの特別はこの宇宙で先生だけですから。
     あ。これまた言われるな。オレを出汁にいちゃつくなって」

    肩を揺らして笑っていた。
    あなたの言葉を耳にする瞬間まで。

    「!」

    「先生」

    目を見開く。

    「失った……過去の記憶を?
     医療の知識だけでなく。生い立ちも。日常の記憶も」

    2025/09/23 01:53:38 | 2
  • 「あっははは! 大勝利ー!
    いやー我ながら最近調子いいですねぇ、
    揺り戻しがちょっと怖い……いや!
    どうせ終末も目前なんですからこれも踏み倒しちゃいましょう、ええ!」

    連戦連勝、手持ちの業も随分と増えた。
    はたして終末までに使い切れるかどうか。

    「はい! 目の前に大金がどーんと置かれたみたいで、
    違う意味でドキドキしてます!
    また遊びましょうね、相克ギャンブルでもお酒でも、それ以外でも!」

    2025/09/23 01:55:56 | 3
  • SueFobia @SueFobia
  • @mulberry
    「…………価値?」

    目の色が変わった。
    その言葉、今の少女にとっては甘露に等しい。

    「曙光ならではって」「なに?」
    「おくすりとか言うんじゃないでしょうね」

    前そんなことがあったから。
    少し疑うような声色だが、
    明らかに興味を惹かれている……

    2025/09/23 01:56:09 | 4
  • 冬真 @milktub
  • @kltkrt
    「じゃあ、話は簡単だ」

    条件1。
    「俺が勝った上で、もし世界の全部が滅ばずに残るようなことが万一あったら」
    「このくそったれた世界で泥啜ってでも生き続けろ、無様に、生き汚く」
    「敗北の証に、狐面を外して。素顔を晒して」
    「独りの、賭け師である冬真と同じギャンブラーとしてな」

    条件2。
    「雅尾、お前が勝った場合」
    「お前の狐面をよこせ。そしてお前が望み願うまま生きてやるよ」
    「そのままお前の望む好敵手でいればいいのか」
    「はたまたお前と同じ生き方をして同じように苦しめばいいのかは好きに指定しろ」
    「敗北の証に、狐面を付けて」
    「雅尾に関わり、一番影響を受けた者として生きてやる」

    「……死を賭けるんじゃなく、死で終わるんじゃなく」
    「生き方を賭ける勝負だ、取り返しがつかない」
    「こっちの方が屈辱的で、侮辱的で、絶対に負けられねえと思った」
    「賭け台に載せるのは、俺達自身でどうよ」

    聞いたうえでお前好みに味付けしていいぞ、と匙を渡す。
    もちろん怖気づいたなら断ったっていいと笑う。

    2025/09/23 01:57:23 | 5
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「なら酒だな。溝攫いの稼ぎじゃ取り戻すのに骨が折れるんでな」

    肩を竦めながらどかりと椅子に座り、ショットグラスを一つ。
    蒸留酒をダブル。煙草を咥えて火を点け、紫煙を吐き、酒を飲む。

    「面白いシスターさんだ、私も楽しかったぞ」

    2025/09/23 01:58:25 | 6
  • 蛇四寸 @12102
  • @Lazhu369
    何故此処まで信用が無いのか摩訶不思議!
    お坊様ったら急ぐから、手布を出す暇もなく!

    「親は子の全てを知れる訳ではございません」「親ですらないなら尚更に」
    「腐れてしまったら」

    同じ穴の狢業深になってしまいますね?」

    問題無い問題無い!
    もう終わるのだから、酒浸けの仏様によって。

    「案外聴いた方が好いやも?」
    「ま」「わたくしはどちらでも!」

    さて。昔むかしに。
    たまたま・・・・手元に来た仔が居てね?

    「与太、酔狂、娯楽」「どれでも構わんでしょ」
    「兎角、育ててみる事にしたのです」

    足は止めやしません。
    相も変わらず、迷いも無く。

    2025/09/23 02:00:37 | 7
  • 「ふふん、付き合ってくれたお礼に今日はいくらでも奢っちゃいますよぉ。
    どうせ終わるなら手持ち尽きるまで楽しみ尽くさないと!」

    こちらも追加で酒を頼み、
    届けば「かんぱーい!」なんて高らかにグラスを掲げることだろう。

    2025/09/23 02:00:38 | 8
  • R・D @RD
  • @rasen
    「いや妬きはしないが…」

    一言は付け加えておいて。
    賑やかな店内で、陰鬱な佇まいの女は頷いてみせた。

    「ああ。出来うる限りを取り戻す」

    それが、君にできる最大の礼儀であり、
    返せるものなのだろう。
    その声は小さい。しかし雑音めいた音楽にかき消されることもない。

    「僕は逃げていた。
     過去の記憶など取り戻したところで、
     良い結果になどどうせならないから」

    「だが……」

    「黙ってばかりも不義理だろう」

    2025/09/23 02:02:40 | 9
  • シラエ @freetime00
  • @id
    「……」
    ふ、と。首に手を回されれば。薄ら動かぬ笑顔が、そのまま。しかし
    光りなく底の見えない、あの宙に似た双眸が貴方をはっきりと見つめた。

    「ろまんすしないの?」
    一言。それだけ。
    曝け出された白い肢はぴくりとも反応しない。
    力を咥えられてもいないなら、人形はただいつもと違う事への疑問だけを口にする。

                      ※承知しました~置きレス大丈夫ですのでお手すきの際に。おやすみなさいませ!

    2025/09/23 02:05:23 | 10
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「ああ、シスターさんの勝利と」
    「頭の上の終末に乾杯」

    グラスを掲げて、中身を一気に飲む。
    ふうと酒気交じりの吐息を漏らし、煙草を吸って紫煙を吐く。
    アルコール交じりの紫煙が、身体に沁みる。

    「瀉血みたいなもんだな。積んだ業が抜けても笑える」
    「そんなわけがないのに、身体が軽くなった気分だよ」

    2025/09/23 02:05:31 | 11
  • ヨシト @justAstick
  • @justAstick お前にもあったろう。覚えているだろう。いつか全てが崩れ去るのに、成そうとしたものが。抱いた夢。願望。星。手を伸ばした棒切れ。砂の城。嗚呼、こうやって過去ばかりを思い出すのは、もう先がねえから。

    2025/09/23 02:06:14 | 12
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    この今が何の上にあるか、といえば、何とも言えないものではあるが。
    罪人に性善説が適用されるケースの方が少なかろう。
    まあ、それは言わない約束か。

    さておき、道中軽やかな足取りに合わせるのも苦ではなく。
    隣を歩く人が不機嫌であるより、ご機嫌である方がずっといい。
    そのうちにふと名乗られたなら、
    そういや事ここに及んで名前を聞いていなかったか、なんて思って。
    「伝書鳩と呼ばれています」だとか返したんだろう。

    「えマジですか。やったァ」
    「実は俺奢りって言葉が大好きで
     もちろんアンタの事も好きですからね……♡」

    女将と親しげな様子にはこのご時世には珍しい、とか。
    そんな事を思いつつこちらも軽く頭を下げていたんだろう。
    そうして通された部屋は小ぢんまりとしているとはいえ、
    一夜を明かすにはじゅうぶんなものと言える。
    曙光の上を見ればきりは無かろうが。奢りに飛び付くには十分だ。

    「覗いたらこっちがパンイチじゃ済まなそうなんでしませ~ん」

    現金なもので、これ幸いと座椅子に掛けつつ。
    着替えに向かうあなたには、同じく軽口言って見送ろう。

    2025/09/23 02:08:19 | 14
  • ファーグァン @cobalt
  • @whitemoon
    「……ん。……大丈夫」

    此方へとよる片割れの横で、軽く咳払いをした。
    たまさかだからだったのか、それとも【終わりの日】が近づいてる諦念があるのか。

    どちらにせよ、大切な片割れの不安を晴らすように、其方の髪を軽く撫でつけた。

    2025/09/23 02:11:28 | 15
  • クワツミ @mulberry
  • @SueFobia
    「はい。価値

    価値ではない。
    価値をどれほど積み上げたとて味わえぬ、別の価値

    「お薬、…ふふ。いいえ。そんな無粋なものに頼らずとも善いのです。あなたの時間一夜さえいただけるなら」

    植物に水をやって育てるように、あなたの興味に甘い言葉を重ねる。

    「唯、あなたとわたくし。二人で一夜を楽しみましょう?」

    あなたが女の言葉に好意的であるならば、女はするりとあなたの手に自らの指を絡めてぎらぎらとした玩具箱曙光の街の中へ誘おうとするだろう。

    2025/09/23 02:14:42 | 16
  • 「ふふ、荷が重いだとか、気が重いだとか言うでしょう?
    目に見えずとも背負っていたら重さを感じるものですよ。
    それが身の丈にあっていないものなら尚更」
    「案外、貴方にとっては重圧だったのでは?
    それだけの業を背負い続けていたことそのものが」

    大金を持ち歩くのって緊張しますもんねぇ、と小市民的な価値観を吐露した。

    2025/09/23 02:15:40 | 17
  • ラセン・ユガミ @rasen
  • @RD
    「僕のラセン君だ、なんて言われながら抱き寄せられたら
     ドキドキしちゃうけどな。独占欲は歓迎ですよ」

    軽口だ。
    照明はあなたの赤い髪を鮮やかに照らしている。

    「…………。」

    律儀な人だと思う。
    悪い予感も伴う記憶を取り戻そうとする理由が、
    義理を通すため。つまりは自分のためにしてくれるだなんて。
    そういうところが、好きだ。だが逃げたっていい。

    「絶対に良い結果になりますよ、先生。」

    自分が返す言葉は。
    いつも通りで、当たり前のこと。

    「だって先生の過去がどんな風でも、
     ユガミはもっともっと、先生のことを大好きになってしまうから……♡」

    2025/09/23 02:16:15 | 18
  • SueFobia @SueFobia
  • @mulberry
    「…………ああ」

    一瞬、理解したような顔をして、

    「えっ?」

    その対象が自分であることを再確認するように瞠目した。

    「え、私が?」「どうして……私、あなたほどきれいじゃないから」
    「分かりにくいかもしれないけれど……」「女、なんだけど」

    絡められる指に対して、明らかに狼狽する。
    拒否ではなく、強い疑問。何故、価値のない自分にそんな。

    「なんで?」「あなたならいくらでも相手は見つかるでしょうに」

    2025/09/23 02:17:27 | 19
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「かもしれんな。もう何も背負っていないつもりだったんだが」
    「意識せずとも、変なものを背負っていたのかもしれん」

    笑いながらも、二杯目。
    酒を飲んで煙草を吸い、紫煙を吐く。
    気楽なもんだったが、さらに気楽になった。
    ありがたいことだ。

    2025/09/23 02:17:49 | 20
  • 冥き深海の静寂 @sayjack
  • @meteorsaber27
    「璃星のせいじゃないよ」
    「……自分のせいだなって思うなら」
    「私の代わりに持っててくれればいいよ」「業」

    大の字に寝ていたのが起き上がる。
    リベンジマッチは八百長の提案。

    「やっぱ怖いもん」
    「"持ってる"のは」

    健全に遊べるようになるにはいつになるやら。
    怯えた様子で話す。メトロで得た傷は外傷だけにとどまらなかった。

    2025/09/23 02:18:24 | 21
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • @HaveAGoodEnd

    「どうだい、シスターさえ良ければ、今夜は私のところに泊まらないか?」

    酒と煙草で回る口。
    相克での負けがあっても吠えもせず、笑っている。
    曙光らしいそんな言葉も、気楽な響きだ。

    「シスターさんが普段どんなとこで寝泊まりしてるか知らんが」
    「少なくとも路地裏や廃墟よりはマシなとこだ」

    2025/09/23 02:21:18 | 22
  • 伝書鳩 @omen
  • @happa
    「だ~い正解」

    僅かばかり、答えあぐねるような間。
    おおよそそのような返答が返って来るような気はしていた。
    別に、何か経験や知識があるでもないが。
    いつもぼんやりと、どこか遠くを見ているような目をした相手なもので。

    「へェ業を」

    「お?」

    世間話のように振られたので世間話のように聞いていた。
    が、一度かる~く通過しかけた話を精査して元の場所に戻す。
    業ってのは、人によっちゃあ溜めたいもんでもないだろうがね。

    「ハア~~~~~………はい、ええ、いいですよ。貰います。
     引導以外なら貰うと言いましたし、俺ァ生きたいですからね」
    「手前の過去も存じやしませんが、どうも業ってのに縁があるらしく」

    ゆえに他人の業、背負う程度は苦でもないのだが。
    業というものが素性も知れない人間にさえ生かす価値を与えるこの世界で、
    全て他者に明け渡すという事がどういう事かまで知らないわけじゃあない。

    「で。アンタ、そん後はどうするんで」

    2025/09/23 02:21:39 | 23
  • 「かくいうわたしもこんなに業を稼げるとは予想だにしてなかったわけで。
    相克ギャンブルの賭け金にするのもありですが、
    ここはいっそお高めのサービスを受けに行くのもありかも……」

    こうして大量の業を手にした今だからこそ楽しめるものもあるだろうし。

    2025/09/23 02:23:52 | 24
  • 汐 雨音 @kajika0x0
  • @byrfn0x0
    あ、何か気付いたみたいな雰囲気。
    良いことか悪いことかはわからないけど。
    漠然と良いことだろうな、と結論付けた。
    だって、この僕が一緒にいるんだもの。なんてね。

    「うーん、どうだろうね」
    「僕としては、後でどころではなく、この先ずっとできて欲しいですけど」
    「だって、23年しか生きてない。まだまだ遊びたい盛り~」

    梟首は、さらし首な名前の割には世界の延命を願っているらしい。
    三勢力で言ってしまえば、雨音は限りなく“梟首”の人間であった。

    一度は諦めがつきそうだった、けども。
    雨音はやっぱり、終わりのことなんてこれっぽっちも受け入れちゃいない。
    受け入れられないのではなく、受け入れないのだ。
    だから、貴方が明るい未来を願うなら、
    それは雨音にとって、一番うれしいことだった。

    「手の方がいい?」「いいよ、それでも」

    それなら、空いたもう片方も握り込んでしまおうか。
    求められれば自慢げな顔。いかにも誇らしそう。

    2025/09/23 02:24:02 | 25
  • ファーシャ @whitemoon
  • @cobalt 「本当……?大丈夫なら、いいんだけど……」

    じっと片割れを見つめて、数回ほど瞬き。
    髪を撫でてもらうと、ほうと小さく吐息をこぼしたりするけれど。

    少しだけ考えてから、おもむろに。
    ぴとりとそちらの額に、こちらの額を触れさせようとしてくるかもしれない。
    熱は出ていないか、念の為の確認。

    2025/09/23 02:24:30 | 26
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「曙光だからな、それも自由だ」
    「酒も煙草も薬も、業さえ積んでれば楽しめる」

    あと数日で世界が終わるのなら、なおさらに。

    2025/09/23 02:25:33 | 27
  • 七竈 @happa
  • @omen
    「安心したよ」

    正解で良かった~。当てずっぽうでしたからね。
    色が薄いものでわかりづらいが、
    よくよく見れば、焦点がぼやけているのは明らかだ。
    いつでもどこか、遠い場所ばかりを見ている。
    見たいものもないというのに。

    「良かった」
    「己には不要ゆえ、足しになれば幸い」
    「受け取られるなら価値も生まれるというもの」
    「縁があるか。良いことかな?」

    あなたにとってはどうだろうか。
    この男にとっては、あってもなくても良いものだ。

    「ウン?」
    「世界が終わるのであれば、己も終わるだろうよ」
    「流れの通りになるように思う」

    続いても、終わっても、同じこと。
    であれば、おおよそ流れの通りになる。
    生きられそうなら生きる可能性もなくはなかった。
    あなたとの口約束を意図的に破るつもりもなく。
    ただ、どうしても死に抗うわけでもないくらい。

    2025/09/23 02:27:46 | 28
  • @komainuelse
    「あはは、路地裏でも廃墟でも構いませんよぉ。
    貴方と一晩過ごせるなら、そこはどんなホテルよりも魅力的ですから」

    くすりと口を抑えて笑うと、酒が回ってとろんとした瞳で貴方を見つめた。

    「エスコート、お願いしても?」

    2025/09/23 02:28:25 | 29
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • @HaveAGoodEnd
    「承るとも、シスター」

    咥え煙草に酒の臭い。
    それでも芝居めいた仕草でその手を取る。
    手を引き、腰に手を回し、曙光の通りをエスコートするか。

    行先は路地裏でも廃墟でもない、部屋。
    かつては普通と言われていた鍵付きの扉に、シャワーとキッチンと、ベッドのあるところ。

    2025/09/23 02:33:31 | 30
  • 汐 雨音 @kajika0x0
  • @omen
    「あはは、僕が嫌いな人なんていないもんね」
    「ごゆっくり~」

    おもしろ可笑しそうに笑う声も、パタン、と扉の奥に引っ込む。
    洗面所に入った後も、やれメイク難しいだの、服の裏表間違えただの。
    ぎゃいぎゃいやんや言いながら準備を進めていたんだろう。

    やがて、しん、と静まり返る時間があって。
    その次に、ぎい、と閉まっていた扉が動き出して――

    2025/09/23 02:37:29 | 31
  • 雅尾 @kltkrt
  • @milktub
    言葉遮る事なく終わりまで聞き、だから・・・かと瞳細める。
    確かに、これらは二人にとってさぞ厄介で命よりも重くあるだろうな。
    怖気づく筈がない。この世で一番愛情殺意向けてる相手であるが故。
    拒む理由など微塵も浮かばぬ。嫌う相手を一番と考え提案引っ提げて来たのだし。

    よく理解しているものだと思った。よく理解されていると歓喜した。
    生き方の強要なんざ賭け台乗せるにゃ価値を量れるもんじゃない。

    『いいよ、その賭け乗った』
    『ただ、そうだな。お前の顔見られんのはつまらんし』
    『手前が勝ったら面は首元下げて首飾りにでもしとくがいいさ』
    狗と同じ生き方してより好敵手のよう在る方が好ましい。

    別に、他で苦しんで欲しいなどとは思わんし。
    己が居るか、その存在感じさせるもの近く有れば自然とそうなるのだろう?

    『そんで、その生き方してお前という存在がお前歪ませたとして』
    『一緒に生きろとってやるよ』
    死に時など与えん。精々生きて己に愛され続けろ。

    2025/09/23 02:39:42 | 32
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    ――すとんと、感情をどこかに落としてきたような顔。
    薄水色の跳ねた髪に、質素な囚人服。
    そう、写真の中の貴方と瓜二つの男が出てくる。

    ……と言っても、体格までは“変身”できないもんで。
    いくらか服やらブーツやらで飾り付けてはいるが。
    貴方の身長の高さには、少し届いていないかも。

    「……」

    無言で、座椅子に座るのとは反対側。
    貴方の対面にやってきて、腰を落とした。
    まるで鏡合わせのように、貴方と同じ姿勢で。

    2025/09/23 02:40:10 | 33
  • @komainuelse
    「へえ、すごいちゃんとしたお部屋ですねぇ」

    路地裏や廃墟と比較するものだから、
    てっきりそこまで綺麗な部屋ではないと考えていた。
    けれど見たところ普通の部屋だった。過不足なく揃っていて、清潔感も保たれている。
    確かに曙光の高級ホテルなどと比べると見劣りするだろうが、
    決して劣悪ではない、十分満ち足りている部屋だった。

    部屋の中に一歩踏み込んで、くるりと回って貴方を下から覗き込む。

    「ご飯にします? お風呂にします?
    それとも……わたし?」

    小さく首を傾げて、からかうように口にした。

    2025/09/23 02:42:38 | 34
  • ラァジュー @Lazhu369
  • @12102
    信用に足る材料が陳列されていない。
    邪魔か助力か判別も付かないから、
    現状足手纏の印象に変わりなく。

    「狢は御免被る」
    「腐らせぬよう専心していますよ」

    駄目で元々に滅び廃りと声高らかに御高説。
    酒浸りが今更に威光を示しに来たのかね。

    「詳らかに、とは言うまいね」
    「端的に、簡潔に、告げて」

    かと思えば、酔客による御高説。
    釈迦に説法ならぬ坊主に説教とは。
    態々口恋しさ人肌恋しさに寄って来たのか?

    2025/09/23 02:46:28 | 35
  • クワツミ @mulberry
  • @SueFobia
    「えぇ、あなたが」

    あなたの眼を見つめる。

    「女性なのも存じ上げております。
    けれど先程の相克でのあなたの眼を見て…わたくし、お恥ずかしながら欲しく知りたくなってしまったのです。あなたの一夜其の価値を」

    あなたは自分に価値がないと思っている。
    けれど女にとっては“そう”ではなく。
    …尤も、恋や愛とは違う、享楽的なものだけれど。

    「同姓であることも、其れ以外の疑問も。そんな秩序的な思考梟みたいな考え、此処では忘れてしまいましょう?」

    2025/09/23 02:49:20 | 36
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • @HaveAGoodEnd
    実際、壁紙が剥がれているところ以外は普通だ。
    だがこの終末で壁紙がどうのなど、気にする者は少ないか。
    見上げる視線には笑みを返して、腰に手を伸ばす。

    「酒と飯は済ませたさ」
    「シャワーはある。だが、今は気分じゃない」

    煙草と酒と砂塵と、硝煙の臭い。
    問いながらもあなたの頬に、口づけを落とすか。
    求めているのは、シンプルなもの。
    つまり、あなただ。

    2025/09/23 02:49:23 | 37
  • 伝書鳩 @omen
  • @happa
    「俺以外にやった方が絶対価値ありますってェ 譲りやしませんが」
    「生きるにあたっちゃあ、良いことですかねえ」

    今の世界では、の話にはなるが。
    あの世があるとしたらどうだろうな。業の分だけ苦しむのかも。

    業を譲り受けたからといって、身動きが取りづらいとも思わない。
    暴力沙汰に発展するか相克で済ませるかを迫られれば、
    ぜーんぜん相克の賭け皿に業を乗せてしまえる。
    自分が一分一秒でも長く生きる為の業である事に変わりはないからだ。
    そういう人種であった。

    「そりゃまあそうでしょうよ」

    取引でなく、一方的に。
    崇高な理想もない、何処にも属さない、ただ生きたいだけの人間に。
    業を全て譲り渡すっていうのは、そういうことだ。
    積極的に死にたがるわけでないが、特別生きたいわけでもない。

    「終わるまでと、終わんなかった時が悲惨だって話です」
    「普通飲まず食わずで耐えられンのは三日らしいですよ」

    残された猶予は、ごあいにく。三日より少し多い。
    親切に何処かに表示されているでもないかもしれないが、
    昨日が無事過ぎて、今日明日に青に呑まれる事もないだろうといったところ。

    2025/09/23 02:54:19 | 38
  • SueFobia @SueFobia
  • @mulberry
    「…………」

    思いもしなかった。たといそれが一夜の享楽だとしても
    誰かから……求められるなんて、思ってもみなかった。
    名前も知らない……その女性は確かに同性から見ても美しく
    平時であればとても手に入らないような、極上の躰。

    「……言っとくけど」「加減なんてできないから」

    なんて言葉が強がりだという事も、生娘だという事も
    すぐにわかるだろうさ。メッキが剥げた時、
    あなたがどのような反応をするか分からないけれど

    「勘違いしないで」「今日は気分が良いだけなんだから」

    まるで言い訳でもするように、あなたの手を握り返し……
    あっけなく誘惑に乗ってしまうのだろうさ。

    あなたと歩く夜道。いつもは見下ろしてくる曙光のエピタフも、
    今日だけは、今夜だけは、どこか浮ついて見えた。

    2025/09/23 02:54:34 | 39
  • 伝書鳩 @omen
  • @happa
    「応急処置なんぞ、こないだの医者先生らの話で
     ようやっとすこーし覚えたくらいですがね」
    「知ってますよ。俺」

    「生き物が何処をやられた・・・・ら死ぬのかってくらいはね」

    「やりますか?」

    自分の業深さ、よくよく理解しているし。
    生きる為なら何だってする。
    そういうふうに生きているから、
    あまり倫理や道徳とは縁のないもので。
    実は良心だとか、あんまりないものだった。

    2025/09/23 02:55:18 | 40
  • 弥刀璃星 @meteorsaber27
  • @sayjack
    「……本当は」
    「本当のことは、割り切れないから。」
    出かかった言葉は飲み下し、適当な言葉にすり替えて。

    METROで何を見たのかは知らないけど、知らなくとも、
    それ奪取が貴方の願い喜びになるなら。

    「いいよ、また背負おう。」
    骨牌を2枚、手の中に。

    2025/09/23 02:55:38 | 41
  • ヨシト @justAstick
  • 空になった酒瓶が路地を転がる。俺は座り込んだまま、縋るように、刀をきつく抱き締め。くたびれた身を休めている。宿を探すのも面倒だ、このまま寝ちまうだろうな。ぐらぐらと渦を巻くような怠惰と無気力に身を沈め、目を伏せた。

    2025/09/23 02:57:11 | 42
  • 冬真 @milktub
  • @kltkrt
    その申し出を聞き、賭け師は牙を剥く。更々負ける気が無いのが伝わって来る。
    命を賭けて、死を賭してでも、退屈を指先で弄んでいた一人と一人よりも、
    今、この賭けの方が随分滾るじゃないか。

    「……ああ、そうかよ化け物。本性表しやがったな」
    「面でわかんねえと思ってたが、ずっとそんな顔で笑ってやがったんだなお前は」

    その賭けは。
    好きと告げた相手に、己の因子を植え込むことで。
    嫌いと告げた相手に、己の因子を捻じ込むことで。
    この滅びゆく世界で袖が触れ合った"業"を、
    相手への影響と言う形で抉りこむような勝負だ。
    どの道、今のままでは、生きられなくなる。
    それが残り少ない日々であっても。

    「こっちから札を出す」
    「そして曙光の骨牌を出すことを宣言しておく」
    「勝負は、次に面合わせたときだ」

    賭けの代償が決まった以上はこれで。
    今から、いつ決着しても、終わりまでまでは互いから逃げられない。
    いつかこいつがしたように骨牌だけを宣言して、手を伏せた。

    貴方がこれを信じるか信じないかは――お好きにどうぞ。という表情で笑う。

    2025/09/23 03:01:28 | 43
  • 七竈 @happa
  • @omen
    「生きたいと己に言ったのは、お前だけだったゆえ」
    「ので、お前にで良いとも」
    「では、良いことかな。悪ければ、滑り落としてしまえば良いよ」

    善悪押し並べて等しいゆえに、苦しいなら捨ててしまえと言う。
    あってもなくても同じなら、楽な方が良かろうと。
    身動きが取りづらそうなら考えたが、そういう様子もなさそうだし。
    あなたがそういう人で良かったと思う。

    「ウン」

    崇高な理想も、帰りたい場所も、属するところもない。
    ただ生きたいと言われたから、という至極単純な理由。
    そういう人間だったから、生きたいという言葉が眩しかったと言われると、
    おおよその生き物は眩しく思えるので、その通り。
    だからあなたに渡しに来た。

    2025/09/23 03:05:01 | 44
  • 七竈 @happa
  • @omen
    「嗚呼、なるほどなあ」
    「考えていなかったが……」

    ゆる、と顎を摩る。
    どうかな。別に、苦しくても構わなかった。
    どうせ何も感じはしない、し。感じたならば、それもまた一興。
    幸福がない以上、不幸もない。歓喜がない以上、苦痛もない。
    あなたに言われて、初めて考えたようで、思案の合間。

    「喜ばしいことよな」
    「自殺は出来んもので」

    結果として弾き出されたのは、喜び、のような。
    心が在ったならばそのように思うものだった気がする。
    あなたのそれは思いやりでもあり、慈悲でもあると受け取った。

    「少しばかり、気がかりがあるゆえに」
    「今すぐとはいかないが」
    「機が合えば、頼んでも?」

    せっかくだものね。
    あなたがしてくれると言うのなら、喜んで。
    人を殺した人間が、人に殺されるのは相応しいように思えた。

    2025/09/23 03:05:17 | 45
  • 冬真 @milktub
  • 「いや、溜まんねえな。面白くなってきた」
    「"次"が楽しみだ」

    今日は夜も更けて来たしそろそろ塒に帰るとするか。

    2025/09/23 03:07:34 | 46
  • クワツミ @mulberry
  • @SueFobia
    「えぇ、えぇ。其れで構いません」

    握り返す手の感触に、女は笑みを深めて。

    きっと何処へ向かうべきかも分からないだろうあなたの手を引いて、夜の玩具箱曙光へ今度こそ溶けてゆく。

    …あぁ、そういえば、不屈の精神を持つ素晴らしいあなた。
    未だ其の名も聞いていなかった。
    きっと此の夜が明ける迄には知ることになるだろうけれど。

    「わたくしたちで、今日を素敵な夜にしましょうね」

    どんな過程と結果を得るにしろ、其れが女にとって価値の交わる“善い時間”であった事には変わらないのだろう。

    だって此れは、欲を浴びたいモノが誘い、欲を浴びせたいモノが其の誘いに乗っただけの、そんなありふれた曙光の特別な出会いの一夜だったのだから。

    2025/09/23 03:15:08 | 47
  • SueFobia @SueFobia
  • @mulberry
    強がって、しおらしくなって、それでも前評価に負けまいと
    あなたと違って慎ましい躰で張り合う様子は、いっそ甲斐甲斐しくさえあったろう。
    それが滑稽に映るのか、はたまた愛嬌があると取るのかはあなたの自由。
    きっと同じ枕を共にする時でさえ本音は聞けないだろうけども。

    あなたにとってはいつも通りの変わらない曙光の夜。
    少女にとっては熱に浮かされる有頂天の夜。

    その温度差さえも愉しもう。世界が終わるまでに。

    ***

    2025/09/23 03:18:12 | 48
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    きっと扉一枚隔ててもワアワアと賑やかな声をBGMに、
    座椅子の背もたれに飽きた頃、テーブルに頬杖ついて待っていた。
    そうして、聞こえていた生活音がふと静かになって。

    ぎい、と。
    開いた扉の向こうから、
    自分と殆ど揃いの見目をした男がやって来る。
    向かいに座れば、身長の差も無いと同じもの。

    「…………、」

    曖昧なニュアンスの薄ら笑いも忘れて、向き合う間。
    服装だけが違っていて、それ以外は殆ど同じ二人が黙って対面している。
    それこそまさに、鏡合わせのようだったんだろう。

    マグショットで見るものとそっくり同じの、けれど違う。
    生きてそこにある、けれど生きていないような幸も不幸もない表情。
    じりじりと、頭の片隅が違和感を訴えている。
    開きそうで開かない蓋を爪先で引っ掻いているような。

    2025/09/23 03:25:00 | 49
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    「………だああッ」

    開かない蓋は、開く事はなく。
    違和感を振り払うようにテーブルに額をごちんと付けた。
    痛い。

    あのさあ~~~反則じゃんかそれはさあ……!!
     何、どういう手品を使ったんですか」
    「俺なんか今やばい薬でも盛られてますか?」

    ややひりつく額を擦りながら顔を上げて呻く。
    魔法なんて旧時代のお伽噺の概念も存じ上げないもので、
    わかるものの中からこの事態を引き起こせそうなものを考えた結果そうなる。
    発想があまりに最悪だこと。

    2025/09/23 03:26:34 | 50
  • 黒子 @hazy
  •  騒めきの中、耳をすませて。
     きょろきょろと見回したのち、すぐに路地へ引っ込んでいった。

    2025/09/23 03:26:58 | 51
  • 白 如风 @byrfn0x0
  • @kajika0x0
    「ずっとかあ、……できれば、こんな世界のままなのは、やだけど……」
    「その23年のあとは、もっと綺麗なもの、見てほしいし……」

    反して、男は今いる曙光に近いのかもしれない。
    世界が一度終わったとして、その後にまた生まれなおせたら、
    人間の手で壊された自然が、美しい世界が戻ったなら。
    灰と砂と影に塗れたものより、海と緑と太陽の光がある方へ。

    「……うん」「手触ってられるの、ちょっと、嬉しいかも」
    「血流れてて、温かいや。生きてる人の温もりっていいな、なはは……」

    ……貴方にとってどう見えるんだろう、こういうことを言ってしまうのは。
    弱ってるように、子供っぽく見えてしまうのかな、そうだったら少し恥ずかしい。
    こういうことを言うのは、ずっと隠したかった柔いところを出すみたいで慣れない。
    できればぼんやり元気で何も考えてないような大人でありたかった。

    「……水の中だと、こういうのも無いんだろなあ」

    当たり前のことなんだけど。そう考えると、そういう未来も、少し怖くなってきて。

    2025/09/23 03:31:15 | 52
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    以前の貴方がどういう人間かは、知らないから。
    今、目の前にいる貴方をなぞることしかできない。
    それでも、本物の鏡みたいに、そこに鎮座していた。

    「…………、」

    声を発することがなければ、鏡の中の貴方もまた、口を動かさず。
    ひしめく街の雑多な営みの音だけが、部屋を埋め尽くしていたんだろう。
    まあ、今、テーブルに額がぶつかる音が追加された訳ですが。

    「――ふっ、あっはっはっは!」「反則だったかも~」

    貴方の顔で、貴方がしなさそうな顔をして愉快そうに笑う。
    からからと笑う声は、雨音の声のままだったけど。
    これも戯れだと言わんばかり。次に口を開く頃には。

    「いやなに」「ちょっとした力があるもんでして」
    「顔と声を変更できるんですよ」

    貴方と同じ声。貴方の喋りの癖をなぞりながら喋る。
    演技力も高いもので、それなりに似ているはずだけど。
    人格までは同じになりきれない。多少の荒はある。

    「後は服飾やメイクで似せるんです」
    「幼い時からそういうのが得意なもんで」
    「だから“見てました”よ、アンタが脱ぐ所もね」
    「覚えないです? 一緒に目ェ付けられた、赤髪の、十字傷のこども」

    2025/09/23 03:47:29 | 53
  • 伝書鳩 @omen
  • @happa
    「えェんそんなあ もしかして往来で大声で生きたいって言うのって
     俺が知らないだけで実はこの辺じゃ恥だったりするんですか?」
    「恥かいて生きられるなら全然恥かきますけど」

    恥かもしれません。人によっては……。
    このような生き方をするくらいなら死を選ぶものはあろうよ。
    さておき、永劫残る名誉よりも須臾の命を拾える事を良しとするのだから
    双方の間では良しということになるんだろう。

    「一旦ぜーんぶほっぽり出すにしたって
     うまいやり方くらいは考えといた方がいいですよォ」
    「なんて言うんでしたっけ…ああ、終活」

    終活。きっとこの曙光の地に相応しい概念だろうな。
    より良い終わりを目指し、それまでを輝かしく過ごす場所だから。
    自分に苦楽がなく、思うところも無いにしたって
    適当にするよか、上手くやるに越した事はないだろう。

    本当に参ってしまった人間は、
    自殺する気力すら無くなるものらしいが。
    無知蒙昧、そんなことは、ついぞ知らぬもの。

    2025/09/23 03:58:38 | 54
  • 伝書鳩 @omen
  • @happa
    まあ、結局のところ。
    やった方がいいか、どうか。
    自分にそれができて、実行して自分に損がないか。
    それらに全てイエスが出たから取るだけの行動だ。
    けれども、それに善性を見出すのもまた人の勝手だろう。

    「いーですよ。いつでも、お好きな時に」
    「俺はどこでもいいんでね。死に場所だって選ばせてやります」

    少しでも長く、を実現させてくれそうなのは、梟首会だが。
    かといえ、泥舟であったならそれにしがみつく道理もない。
    その時がいつであったとして、自分は然して困らないんだろう。

    人を殺した事、そう重く背負いそうにもない。
    あなたのように因果の一部に成ろうとは、とても。
    必要な時、やれる奴がやるのも、公共の福祉ってやつだろうよ。
    こんな世の中じゃ、たったそれだけのこと。

    「そんじゃまあ、骨牌は今から用意するンでちっと待って頂けますかねェ…」

    言うなりそこらの適当ながらくたを引っ繰り返し始めた。
    まったくもって、緊張感のない人間。

    2025/09/23 03:59:19 | 55
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    「ウワ~~~俺の顔が俺の知らん顔してる~~~~」

    難解な言語になっていますね。
    そういうふうに笑った事、ただの一度もなかった。
    そんな世の中じゃあ、ないもんだから。
    少なくとも自分が生きてきたのはそういうところだった。

    「え?ウワッッッ俺の声ってこう聞こえてんですか」
    「め~ちゃくちゃ違和感」

    話は聞いているのだけど声の方に思考が引っ張られています。
    ちょっとした力、というところにやや思案をすれば
    これも業の力ってやつかね、なんて納得はある。

    「は~メイクってな顔を良くするだけでなく悪くするのもできるんで…
     一緒に目ェ付けられた……あァ……ええ?ああ…」
    「結局ストリップは見られてたと」

    あそこまでいけるのか、なんて感心すら覚える。
    ものを知らないものだから、
    あることないこと言われても信じてしまいそう。
    ひとまずそこらの人間にカメラや告げ口の疑惑は向けずに済むらしい。
    さて、ひとしきり納得が済んだところで。

    「じゃそろそろその喋り方やめていただいて大丈夫ですかァ~!!?」

    自分と同じ声が同じ喋り方をしてるのってむず痒いね。

    2025/09/23 04:15:54 | 56
  • 蛇四寸 @12102
  • @Lazhu369
    「此処にも生真面目さん?」
    「まァた」「梟首の坊主のような御言葉!」

    此れ見よがしに酒やら煙やら呑んでおられますのにねぇ。
    こちら側と思ったのは間違いだったやも。罅は在るのに!

    「名前も覚えちゃおりませんが」「しかししかし」
    「貴方様の兎さん程ではないけれど」

    灯台下路地裏歩けば、業に破れた骸が塵のように転がって。
    それ蹴飛ばしながら、残飯漁る鼠さん孤児どもには片目瞑ってご挨拶。

    「親のような何かに渡された物なら」
    「なあんでもお口に入れてしまう仔で」

    酒瓶の中身はどんどん減って居ります。
    仔兎さんはどんどん近付いて居ります何故解るのでございましょう

    「何処まで喰うか試したくなったのです」
    「最初は、干魚」

    2025/09/23 04:29:51 | 57
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    貴方の反応ってば、超おもしろいもんだから。見せて正解だったかも。
    くすくす、からから、咲くような笑顔は止まなかった。
    自分の声って、骨導音が混ざってるものだからな。
    それがない声は普段聞くことがない分、違和感がすごいのかも。

    この世にある多少の非現実。
    雨音は、顔と声を変えられる非現実を有していた。
    能力の遺伝やら何やらの話はあるが、それは今は語られない。

    「そう、結局ストリップは見ていたと」
    「……ああ、やっとネタバラシできた」
    「これ明かしたの、きょうだい以外だとアンタが初めてなんで」
    「ご内密に頼みますよ、ご友人♡」

    なんて言って、演技を投げ捨ててウインクひとつ。
    もはや嫌がらせかも。貴方がやらなそうなことを存分にやっちゃっている。
    超喉カラカラになるから、声は一旦戻すとして。

    「あっはは、おもしろかった……」
    「やっぱり僕、お前のこと好きだな」
    「なんも拾えなくてちょっと安心しちゃったまである」
    「実は双子だったんでさァ、みたいな顔で一緒に卓球でもしに行く?」

    いたずらっ子。

    2025/09/23 04:39:30 | 58
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    録音機材で録ったものを聴くような事もないもので。
    場所によってはあるのだろうけどね。
    初戦塵芥に触れる機会はそうないもの。
    そりゃあもう違和感満載で、大いにあなたを楽しませてもいる。

    「あ~三つ目も持たされちゃった」

    「するする、しますって。だからもう勘弁して~」
    「ただでさえ持ってるモンが少ないってのに
     数少ない友人が減っちゃあ勿体ないったらありゃしない」

    口外して、きっと首が絞まるのは自分の方。
    というのは、さておくとしてもね。
    せっかくなら、一分一秒でも長く。
    こうして楽しく軽口を言い合える方がいい。
    世界が計画通りに終わるのだとしたら、
    墓場は無いけれど、それこそ墓場まで持っていくだろうよ。

    「そォ、じゃあ好きで居てもらえる俺のままで居られるように
     頑張りますかね。何を頑張るんだかって感じですが」
    「卓球かァ~~やった事ないんでやり方教えてくれるんなら……」

    現状維持も悪かない。世界は変わらないままが嬉しいしな。
    いたずらには乗り気気味の返答をしつつ。
    テーブルに頬杖をつき直して。

    「あァ、そう」

    2025/09/23 04:54:06 | 60
  • フヨウ @enjoylove
  • 「っあ゛ぁ……移動も怠いわ……」

    何処かから帰ってきたのだろう、サンダルを引きずるように歩く男の足取りは普段よりずっと重かった。
    高そうなジャケットやシャツ、ズボンなどは随分土埃で汚れている。

    「……とりあえず何か腹に入れんと保たんわ……。こんなとこでくたばったらどんな目に遭うかも分からん」

    ため息を吐き出す割に、男はどこか満足したような表情ではあった。

    2025/09/23 04:55:21 | 61
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    「最後、何処に身を寄せよう、てのは考えてます?」

    「いやね、せっかくアンタと競争するなら
     なるだけ鬼ごっこがいいもんで。」

    組んで何処にしよう、てわけじゃないけど。
    多分、身を寄せる先が違っていたとしても
    お互いに行く道が違ったというだけで納得できる人種だろうし。
    ただ、偶々同じだったら、蹴落とし合わずに済んで僥倖というだけの話。

    2025/09/23 04:55:30 | 62
  • フヨウ @enjoylove
  • 安物の缶詰、よく分からない合成肉の加工商品、古くなった握り飯、埃被った保存食。酒、エナジードリンク、その他色々。
    何でも良い、とにかくカロリーが欲しい。摂食しなければ維持できない。面倒な体だ本当に。普通に抑えて生きている時は何も問題ないのに。

    顔馴染みになった店を幾つか回って食糧を分けてもらったのち、適当な場所で広げて手をつけ始める。
    女のような顔のくせ、食べ方は存外乱暴だ。

    けれど構いやしない。此処は別にカトラリーが綺麗に並べられた1等級の食事処でもなければ、向かいに接待しなければならない相手がいるわけでもないのだから。

    ただひたすらに食物を喰らう。資源を貪る。

    2025/09/23 05:03:40 | 63
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    空っぽと言い切るには、ちょっと賑やかかな。
    そんな貴方の中に、また何かを注いでやったらしい。
    今回は友人同士、秘密の共有ってやつかな。
    残念ながら、ふたりだけの秘密、とはいかないけど。

    なんにせよ、本当の友人になれたなら、それはとっても喜ばしいことだ。
    この後に滅びが控えてるんだと思うと、だいぶ世界が恨めしくもあるが。

    「別に頑張らなくたっていいよ」
    「仮に何か拾っても、嫌いになるわけじゃないし」
    「やり方、ぜんぜん教える教える」「簡単だよ」

    そうして、何かを言い出しそうな貴方を見れば。
    こちらは両手で頬杖をついて。

    2025/09/23 05:17:26 | 64
  • フヨウ @enjoylove
  • 物が傷んでいる。まずい。おいしい。
    質が悪すぎる。まずい。おいしい。
    頬張って、食いちぎって、咀嚼して、飲み込んで。
    胃の腑で資源が燃えていく。

    上等な食事とは言えないのに、それでも食べているうちにたのしくなる。

    「……やっぱり、気分によって味は変わるもんよ」

    誰に呟くでもなく、そう口にした。
    恐らくこれは高揚も混じっているのだろう。まだ昂りが鎮まらない。

    「あぁ、たのしいなぁ。
     常日頃暴力に晒されるんは勘弁してほしいけど、たまにやるのはええもんやな」

    全てを喰らい尽くし、勢いのまま呷る酒がきもちいい。
    満足した男は機嫌が良さそうに鼻歌混じりで宿へと戻っていく。

    食事も酒盛りも喧嘩も殺し合いも。
    敵意も侮蔑も友情も好意も殺意も。
    全ての刺激を味わおう。愛そう。たのしもう。

    見たことのない世界の終わりすら、笑って沈んで溺れよう。
    たった一つ、退屈という毒さえなければなんでもいい。

    終わりのはじまりがやってくるまで、
    あと4日とすこし。

    2025/09/23 05:19:05 | 65
  • 雅尾 @kltkrt
  • @milktub
    紫黒の瞳は暗く深い色ではあるが、今この時は爛々と光灯して輝いている。
    目の前の賭け師にだけしか見せぬ弱者METROの鼠である筈の悦の顔。
    化け物ってのは存外的を得ている。ずっと、本気で噛み付ける相手探して生きてきた。

    この面は顔を隠す為なんかじゃあ、ない。鋭い牙隠す為の口輪であった。
    お綺麗な顔隠している訳でもないってのは貴方も知る事。
    一夜とはいえ寝床共にしたんだ。暗闇だろうが多少は見えた筈。
    裂けた左の口端はヘマしてしっぺ返し食らった一つの証。

    『OK。精々次まで頭悩ませ考えておくさ』
    『次は何処で会えるだろうなぁ。……ああ、愉しみだ』
    こんなにも心躍る終末があるだろうか。否、ある筈がない。

    来るべき日がいつに来たとて後悔などない。
    尻尾撒いて逃げるなんざ有り得ない。貴方も狗もそういう風に出来ている・・・・・

    笑う貴方に笑み返し、未来は不定とこれ以上は読み取らせん。
    ──生き様賭けた勝負の行方は次の己らだけが、知っている。

    『そんじゃおやすみ、冬真』

    2025/09/23 05:19:58 | 66
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    「最後、か……」

    考えるように、視線が上を向く。
    反応からして、迷いがあることは察せるかもしれない。

    「僕自身は梟首会かなーって思ってるけど」

    世界の延命。叶うならこの命、いくらでも続いて欲しいもんで。
    三勢力の目的、思想を知らないにしても、雨音は元々梟首会寄りの人間だった。
    けれど。

    「ルー兄ちゃん次第で変わるかもしれないから」
    「まだ確定できてない」

    大事なきょうだいがいてですね。
    彼次第で選択は大いに変わる可能性があるワケです。
    兄のように思えた貴方とも同じになれたなら嬉しいんだけどな。

    「お前は?」

    2025/09/23 05:20:32 | 67
  • 雅尾 @kltkrt
  • 今より数刻前、上機嫌に去る狗の姿があったかな。
    この時ばかりは終末時計すら悪かないと思える程の。

    煩わしいものすら全て愛しさ溢れる瞬間であった。

    2025/09/23 05:28:25 | 69
  • 伝書鳩 @omen
  • @kajika0x0
    まあ、終わりでもなけりゃあ会う事はなかったんだろう。
    こちとら囚人だったのだから、余計にね。
    先が無いのは恨めしかろうが、然して今の価値が下がるでもない。

    「そォ。まあ、俺も似たようなモンです」
    「ていうより、何処でもいいんです。
     一分一秒でも長く俺を生かしてくれる目があるんなら、
     梟首の掟でも、曙光の享楽でも、METROの無秩序だろうと」

    「俺は何でも、誰でもいい」

    梟首が実現不可能な統制と延命を掲げるなら、他所へ行く。
    曙光が今の輝きを増す為に間近に昏い滅びを招くなら、他所へ行く。
    METROが統率の取れないままに共食いをするなら、他所へ行く。
    そういう人間だ。何処に確約があるでもない。

    「ま、その上で言うなら今ンとこは梟首会です。
     だから一応、今は考えが同じってことを聞けてよかったですよ」

    飽くまで現状の考えとしては、の話。
    今は選択に確約ができないのはお互いに変わりない。
    こちらはこの後に一つ、期日の定まらない野暮用もできるのだし。

    「さァて、そんじゃ卓球やりに行きますか」
    「上手くできるようになるまで付いててくださいよ。」

    2025/09/23 05:33:03 | 70
  • 伝書鳩? @kajika0x0
  • @omen
    そう、終わりでもなけりゃ、会う事なかった人が多すぎて。
    恨めしいんだか感謝したらいいんだかも、わかりゃしない。

    「ああ、それで言うと僕もそうだな」
    「一分一秒でも長く生きられるなら、それがいい」
    「それを叶えてくれそうな所がいいな」

    揃いの生に執着がある者同士。考えることは、大体一緒。
    だから実は、貴方の回答も割と想定内であった。
    同じってことを聞けて。更にそれをよかったと言ってもらえて。
    へへ、と。これまた勝手に、貴方の顔のまま大変嬉しそうに微笑む。

    「やった~、遊ぼう遊ぼう!」「コーチングはまっかせて!」

    気合十分、机をてちてち叩いて立ち上がる。
    貴方とお揃いの顔のまま、卓球のできる娯楽室へ。
    言葉通り、貴方がいいと言うまでは付いててあげるよ。

    そうして、終わりの決まった世界で。
    終わりを感じさせない顔をして、生を、時間を、一緒に消費するんだろう。

    2025/09/23 05:46:15 | 71
  • サクヤ @Rabimaru
  • 「……はぁ」

    朝方、静かになっていく歓楽街を眺めながら路地からフラフラと出てまた何処かへと消えていく

    2025/09/23 05:53:25 | 72
  • 汐 雨音 @kajika0x0
  • @omen
    卓球が終わって、よし解散となって。
    手を振って別れの挨拶をして、お互いがそれぞれの部屋に戻ろうとする時。
    おっと、忘れ物だと言わんばかりに踵を返して。
    叶うなら、背後からぎゅっと貴方を抱きしめて。

    「また遊んでね、鳩兄ちゃん」

    なんて言って、笑って。
    良い一日だった。そんな心地で、今度こそ別れたんだろう。

    2025/09/23 05:54:08 | 73
  • シラエ @freetime00
  • 「……?」
    おや。と人形は去っていく少年を目に留める。
    以前はあのように片目を覆っていただろうか。
    終わりの近い世界だ。諍い等は日常だろうが。
    少しだけ、目を細めて、しばらくそちらを眺めていた。

    2025/09/23 05:56:50 | 74
  • シャルパス @id
  • @freetime00
    今日ばかりはほんの少しだけその瞳に畏れを抱いた。
    何もかもがお見通しのようでもあり、
    そこに恐怖も困惑も浮かばないのも、である。

    「するよ、ロマンス。これから、それか……全部終わってから」

    首にかけた手に力を込めていく。
    圧迫感はあるだろうし、その結果何が起きるかっていうのは自明か。
    四肢の拘束なんかもろくにしてはいない。
    当たり前と言えばそうだけれど、こんな行為にはまるで慣れてはいないから。

    「どうせ終わるんだ。私に殺されたって同じでしょーー」

    妙に身体の奥が熱かった。

    2025/09/23 06:21:14 | 75
  • マキエ734 @chumchum
  • 「おはようおはようございます!
     みなさん終末たのしんでますか!享楽享楽してますか!
     最期の時はもうちょっと先、ペース配分おだいじに!

     興奮しちゃって眠れないなら青い錠剤スグネムレール!
     いまこの時を頑張りたいなら赤い錠剤ネムケトバース!
     ぜんぶ忘れて眠りたいなら黄色い錠剤モウサメナイン!
     用法用量を守っておつかいください!

     それでは終末盛り上げてきましょー!おー!」

    曙光の下級奉仕員が薬を配っている。
    どうやら睡眠時間を圧縮したり強制的に覚醒状態にしたりする薬のようだ。
    通りすがりの市民が受け取って説明を聞いたりしている……。

    2025/09/23 06:27:18 | 76
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「相変わらず騒がしいな、あのお嬢さんは」

    2025/09/23 06:43:43 | 77
  • 冥き深海の静寂 @sayjack
  • @meteorsaber27
    「ちゃんと奪ってね」
    容赦しないで 紙片使って ほしい」

    取り出したのは梟首の骨牌。
    ぱちん、と小気味良く弾くのは、
    女が相克を嫌いきれていないから。

    「私じゃ背負いきれないから」
    「力の……戦える力のある人が持っているべきだと思うんだ」

    普段持ち歩いているであろう刀を眺めて言葉を紡ぐ。
    不慮の事態が起きた時、非力な女ではどうにもできないものだ。
    男である。運がある。武器がある。
    それは、この女が頼るに至った理由である。
    もちろん、それだけではないのだが。

          「……背負わせてごめんね」

    2025/09/23 06:58:11 | 78
  • しののめ @shino
  • 「………」

    世界が終わる。
    終末を楽しんでいるかなんて呼び掛けには応じない。
    終末なんて興味ない。どうでもいい。
    なんなら、早く来ちゃえと思っている。

    ぼうぼうと、ぽっかり空いた空にむかって上る貴石の火を眺めている。

    昨日梟の街で見たことを思い出している。
    ずっと知らんぷりしていた現実を思い出している。

    …自分の思い描いている理想なんて無いことくらい、もうわかっていた。

    幸運だった。
    ここまで、五体満足で生きていたことが。
    不幸だった。
    大人になれずに世界が終わるのが。

    「………、」

    東雲色の空は今日も見えない。

    2025/09/23 07:14:07 | 79
  • しののめ @shino
  • 賑わいを見せる虫の街から抜け出した。

    2025/09/23 07:25:37 | 81
  • クワツミ @mulberry
  • 今日も往来を眺めている。
    終末を楽しんでいるかと言われると、まぁ、其れなりに。

    2025/09/23 07:50:53 | 82
  • 「はあ」

    業を集め価値を集め
    女は曙光で人権得た

    しかして、ヒトとしては

    「元奴隷さまが 何を求めるのかしら」

    愛など求めても
    還るは加害のみ

    2025/09/23 07:52:43 | 83
  • 「いけないわね 欲は消えない
    あれも欲しくて みんな欲しい」

    最初は居場所だけ
    やがて人権を求め

    次には名前を欲し
    今は愛を乞い唄う

    「愛なんて この世界にそぐわない!」

    叫んで 静かに酒を飲んだ

    2025/09/23 07:55:41 | 84
  • シラエ @freetime00
  • @id
    「……くるしいの、ろまんすじゃないよ?」
    細い首を覆う両手に力が入るのを感じて。けれど、やはりその様子は変わらない。
    むしろどれだけ力を加えても、そのすぐに折れそうなはずの人形は苦しむ様子もない。

    きっと他の誰もが想像するより、その人形は…かつて奴隷であった白枝の少女は。
    あまりにも”鈍かった”。
    飢えにも、睡魔にも快楽にも。
    苦痛に、そして、自らの終わりにさえも。
    だからあの世界の外に放り出され、主人さえもが息絶えた中に一人生きていた。
    当然、その”異常”を知る者などいるはずがない。
    今に折れそうな白枝の、しかし未だ生きている故など、彼女を拾った者さえ知らぬだろう。

    ただ、一言。「殺す」という言葉に、人形はぴくり、と反応をした。
    「しゃるぱすさんは、私がほしいの?」
    拾いたいのか。彼女を多少でも知るなら、その言葉の意味はそう捉えられる。
    人形の問いかけは、この空間の異様さを一層強めた。

    2025/09/23 08:03:07 | 85
  • 「残滓」 @from65537
  • 終末、片肘ついて、興味のないよな。
    結局この街で何も得ることはなく、骨牌遊びに意欲を示すこともなければ、塵集めだって下らない。
    ひとつとしてこの口角が上がったことも、ない。
    少しばかり高い場所で、往来をゆく笑い声を聞き流していた。

    2025/09/23 08:18:38 | 86
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「ちらほらと、人が来たな」
    「おはよう、皆々。良い終末の朝だ」
    「くそったれの太陽よりも、良いものが空に見える」

    煙草を咥え、火を点け、吸う。
    紫煙を空に吐けば、嫌でも見える。
    幸いにして、男は嫌などとはこれぽっちも思わなかったが。

    2025/09/23 08:22:55 | 87
  • キロノヴァ @kilonova
  • 高層ビルエピタフのその上に広がる【空】を見つめます。
    「―――。」
    今朝目覚めても、世界は壊れていませんでした。
    するとやはり、あの数字カウントダウンの通りになるのでしょうか。
    あと4日……カウントダウンが気にならないほど何かに集中しているひともいるのかしらね。

    2025/09/23 08:41:48 | 88
  • 紫煙を見て ふと思う

    「煙草 気持ち良い?」

    2025/09/23 08:48:53 | 89
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「煙草? 気持ち良くはないが、美味い」
    「ま、それも人によりけりだろうがな」

    吸いたいのならと、一本渡そうか。
    火がないのなら、火も点けよう。
    甘くない、重い煙草だ。

    2025/09/23 08:54:00 | 90
  • @Lazhu369 柔らかいシーツにマットレス。
    身動ぎすると少しだけ軋むのに、それすら柔いような。
    あなたとは全然、違う。喋りもしないのに。

    けれどその指先、だって。今は。

    「ふ、ぅ゛」「ぅえ」

    努めて微笑み、肯定するんだろう。
    見えなくたって、見なくたって分かる。
    だから段々に落ち着いていた筈の涙が。
    拭う傍から溢れる。

    「ご」「ごぇんなさぃ゛」
    「ぃ゛」

    我儘言って傷つけた、とか。
    いや泣いている事さえ傷つけている、かも。
    あなたに傷ついて、腹いせみたいに傷つけた。ような。

    やはり少女は慈愛に満ち溢れているらしい。
    どれだけ粉々に踏み潰されても。でも。

    2025/09/23 08:54:52 | 91
  • 「ありがとう」

    くれるのなら 頂きましょう
    火だってそう 持ってないし

    ふう、 と

    「……ええ 悪くないわ」

    不気味な笑顔で 感想を伝え
    剥き出した歯は ガタガタの

    2025/09/23 08:56:54 | 92
  • キコ・ビスカイノ @komainuelse
  • 「業があるなら、どっかで買って吸えばいい」

    先立つものがあるのなら、それもまた享楽の一部。
    終わりの時まで酒に浸るも、紫煙に塗れるも自由だ。
    吸って、吐き、笑う。

    「どうせ終末の世だ」

    楽しみは、多い方が良いだろうさ。

    2025/09/23 09:03:49 | 93
  • R・D @RD
  • @rasen
    「君には君の人生がある。
     ……と言ったところで、現状君の生活の大半は僕と一緒にいることは否定できないか」

    僕のとは言えない。
    そこまでの甲斐性が無かった。責任が取れないのだ。

    「……そう言ってもらえるように。
     思い出しても、僕は僕のままでいようと思うよ」

    過去を取り戻した自分がどうなるのかは分からない。
    だが、今の気持ちを忘れないように。
    誓いの言葉を口にした。

    2025/09/23 09:31:23 | 94
  • シャルパス @id
  • @freetime00
    「生憎、こうすると良くなる・・・・って言うから、さぁ」

    力はとっくに込めている。
    なのに反抗するでも苦しむでもなくただ受け入れている。
    さすがにおかしなことはわかる、が。
    その所以っていうのに思い当たるはずもない。
    この男は人間の理で生きてきたから、
    特異なものを察することなど、とても。

    「ああ、欲しいね、シラエちゃんが……!」

    は、と息を吐く。相当な力を加えているのに、苦悶どころかあまつさえ問いかけさえ。
    その瞳には困惑も混じる。
    どう考えたっておかしい、が。

    「可愛らしいきみを、私のものにしたいんだ」

    かといって手を離すって言うのも考えられなかった。

    2025/09/23 10:07:56 | 95
  • ヨシト @justAstick
  • 瞼を持ち上げる。路地に蹲り、すっかり眠っていた。真っ黒く塗り潰された、夢とは呼べねえ夢から目覚めれば、天には空色の瞳が、俺らを平等に見下ろしている。
    「さて今日は……どうするかね」
    どうも何も、と自問自答をする前に。ぐう、と間抜けな腹の音。まあだ生きている、だから入り用だと。我ながら呆れるが。食えるなら、何だって構わねえな。
    スられた物はねえかと確認もせずに、ただ刀を腰に下げ。ゆらゆらと雑踏に消えて行くんだろう。

    2025/09/23 10:10:19 | 96
  • ラァジュー @Lazhu369
  • @pandora
    粗悪品の手に腕に熱と数え切れない。
    触れれば傷を付けるし、心地も悪い。
    物言わぬ寝台に悉く負けていた。

    そんなんでも、柔く曲げるしかない。

    呉れた微笑すら目に入れると痛いんだろう。
    ただでさえ出来が悪いから刺々しいだろう。
    溢れても、溢れぬように。掌一杯で涙を掬う。

    「我儘したのはお互い様だろう?」
    「うん……いいよ」「ごめんね」

    傷を覆い隠せばまた嘘吐きに逆戻りだ。
    頻りに謝るのは許しを乞うているからだろう。
    痛みに頓着しないが、宥めるような口振りで。
    次いで、こちらも謝罪連ねれば天秤も保たれる。

    「それでも僕の我儘に全然足りない」
    「言いたくなったら言っていい」
    「パンドラの言葉が聞けたら嬉しい」

    悪いのあんただけにはしてやらないし、
    差し出された慈愛を逐一踏み潰したこちらが悪いに決まっている。
    ただ、身を包む罪悪ばかりじゃ苦しい。
    日々に喜びを見出す方が少女は嬉しがる、筈。気がする、から。

    あんたの我儘が聞きたい、って。
    あんたの慈悲をなぞらえての、
    鈍く拙い慈愛だろう。

    2025/09/23 10:15:55 | 97
  • 茶色く濁った液体を、魔女は飲み干す。
    ゆるりと見上げれば、青い【空】が、拡がり、広がってる。

    酒気と、煙たさ混ざる息を、虚空に吐き出した。

    2025/09/23 10:19:16 | 98
  • 光銀 @ginkgo
  • そこらに腰掛けて。
    あちこちの店の光と、酒を飲む人の姿を薄目で眺めながら、
    火のついた煙草を咥える。空は依然として見ないまま。

    ……。
    ……盛大にむせて、紫煙と一緒に煙草を口から追いやった。

    「……てえ、やっぱ適わねえな〜」

    2025/09/23 10:35:21 | 99
  • @Lazhu369 触れた掌が酷く濡れてゆく。
    未だに頬は、涙は熱いままで。
    痛んで掠れる喉から嗚咽も零れてく。

    「ぅ゛、う」

    実際許されたいのか、も少女には分からなかった。
    自分でも訳が分からないくらいには、ぐちゃぐちゃで。
    ぐちゃぐちゃのままに口から吐いている。

    整える間もなく、伝えたい。んだろう。

    罪悪感やら伴う痛苦ばかりで生きてきたんじゃない。
    どうしたって少女は美しいものばかり、求めてきたから。
    だからなるべく、そうしたい、と。
    半ば本能的思うんだろう。

    涙を拭うように撫でられたままで。
    何なら泣き濡れたままで。
    その手を握ったままで。

    その内に力尽きて少女は眠ってしまう。
    それこそ泥みたいに。
    疲労ゆえの深い、深い眠りだった。

    夢なんか見えない、くらいの。

    2025/09/23 10:37:09 | 100
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